ギックリ腰について 中医学的考察

寒くなって増えたギックリ腰

ここのところ寒くなってきて急性腰痛になる方が増えてきました。

寒くなってくると筋肉を含めた軟部組織の動きが硬くなってしまうので、ちょっとした動作がきっかけでギックリ腰などの急性腰痛を発症してしまう方が増えてしまいます。

朝起きて顔を洗う時に腰を屈めた際に痛めてしまったとか、くしゃみをした時に痛めてしまったとか日常生活の何気ない動作で痛めることもあれば、去年の私の様にウエイトトレーニング中に痛めてしまうことがあります。

運動不足の方がギックリ腰を起こすのかというとそうとも言い切れません。

去年の私はバリバリに運動をしていましたし、当院の患者さんの傾向をみても様々です。

一ついえることは動作を起こしたことで痛めてしまったということ。

そしてそれらの動作は腰の筋肉や靭帯に張力がかかり起きていることが予想されます。

それにしても同じように動作を起こしても痛める人もいれば痛めない人もいますがそれは何故でしょうか?

運動不足だから?冷やしたから?

そのあたりの説明は中医学が得意分野です。

中医学的考察

中医学では病や痛みの原因を外因と内因、不内外因に分けて考えていきます。

外因とは気候や気温などの外部環境の変化から疾病を引き起こすものです。

風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪など

寒くなってきてギックリ腰を起こすパターンなどは外因によるものと考えます。

治療としては身体に入った寒邪を散らしたり、身体を温めるようにします。

腰だけを治療しても寒邪が原因となっているので良くなっていかないのです。

次に内因ですが、内因は七情ともいい感情や精神の過度な変化が身体に影響を及ぼして疾病を引き起こしています。

喜・怒・思・憂・悲・恐・驚

精神的ストレスが腰痛の原因だと聞いたことがあるかもしれませんが、そのパターンが当てはまります。

深い悲しみ、突然の怒り、心配事で悩むといった精神的ストレスは臓腑や気や血の流れに影響を与えます。

例えばよく怒る方は肝という臓器に影響を与えます。

肝は筋肉と関係が深いので肝がストレスを受けると筋肉がこわばってきます。

それによりギックリ腰を起こしやすい環境を作っているのです。(よく怒る方は注意)

そして不内外因ですが、外因と内因に属さないものとなります。

食生活の不摂生・過労・過度の性行為・運動不足・外傷など生活における不摂生から外傷のような例外もあります。

運動不足は気や血の流れを停滞させ腰痛を引き起こします。

また過度の性行為は腎を傷めることになり結果的に腰痛を引き起こします。(腎と腰は関係が深い)

実際の臨床を通すと上記のように原因が分かりやすいものは少なく、外因、内因、不内外因が複雑に絡み合って起こることがほとんどです。

そのため細かく症状を分析しながら、患者さん一人一人に合わせた治療をしていきます。

最後に

身体が冷えやすい方はホッカイロを貼る等して対策をお願いします。

しかしホッカイロの貼り方にも注意が必要です。

以前患者さんで症状と脈が一致しないのでよく診てみたところ、ホッカイロを貼った上に重ね着をして、身体の中に熱がこもってしまっている患者さんがいらっしゃいました。

ホッカイロもただ張ればいいという訳でなく、外から貼るようにして熱がこもらないようにしてください。

使い方次第では火邪ともなり得るのでお気をつけください。

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