サプリメントは必要か？
サプリメントは必要か？
私がサプリメントに興味を惹かれた最初のきっかけは鍼灸学生の頃のセミナーでした。
当時はまだ鍼灸治療を取り入れておらず、カイロプラクティックの治療のみで臨床にあたっていました。
セミナーの内容はサプリメントを使ったデモンストレーションで、足りない栄養素を検査により導き出すものです。
カイロプラクティックドクターのセミナーで、私がとても尊敬し目標としているドクターのセミナーです。
知識、技術、人格全てが揃っていた方でしたので、私がカイロプラクティックを志す上で指針とさせていただいてました。
セミナーでは栄養素の検査法のほかに、基本的な栄養学について学びました。
身体は様々なビタミンやミネラルを必要としています。
三大栄養素を身体の中で上手く利用するにはそれらの微量栄養素が必要で、足りていない場合健康を損なうことになります。
その場合いくら良い治療を施しても反応が悪く、なかなか治っていきません。
治療の効果を最大限に引き出すには十分な栄養が必要で、それがなければ治療の効果が引き出せないことがあります。
治療をすることで身体は変わろうとしますが、食事がなおざりで必要な栄養が不足していては変わることはできません。
そのため、身体を変えるためには食事が一番大事になってきます。私たちの治療はあくまでも身体を変えるきっかけを作っているのです。
例えば、ビタミンB群が足りていないと糖質をエネルギーとして利用できなくなり、神経系、筋肉、血管などの機能を発揮することができません。
この状態で治療をしても、その場しのぎの治療になってしまいかねませんので、しっかりと食事から補ってあげる必要があります。
またビタミンは単一だけでは効果を発揮できないため、いくつかのビタミンが合わせてとる必要があります。
必要な微量栄養素を調べるには膨大な知識と経験が必要とされますが、セミナーのドクターは検査により簡単に導きだされました。
私はこれを見た時に「コレだ！」と思い、その日から栄養学の勉強をコツコツと始めました。
そして臨床をある程度こなしていくと、明らかに栄養が不足しているため身体が変化していかない患者さんに遭遇します。
その場合栄養学的な指導をさせて頂きますが、しっかりと実行出来る方は僅かです。
実行された方は身体に変化がありますが、ほとんどの方は根気が続かず断念してしまい空しい思いをしました。
「100人のうち1人でも指導して良くなれば良いんだ。その為に僕らが勉強する意味があるんだよ。」
と、尊敬するカイロドクターが言っていたことを思い返しながら勉強をし続けました。
それからは100人のうち1人でもそれが少しづつ増えていけばいいと思い、試行錯誤を繰り返しながら臨床に明け暮れました。
そしてその中で分かったことは、栄養素が足りていない方はそもそも食事が偏っているということです。
それらはビタミン、ミネラル以前の問題で3食しっかり食べましょうとか、毎日マックは止めましょうとかのレベルの話しです。
実はこの基本的な食事が出来ていない部分が一番厄介で、本人が変えることが出来ない部分でもあります。
食生活がままならない方は仕事や家庭に追われ、食事まで気をつける余裕がありません。
現代人は多忙で余裕がありませんが、食生活が崩れている一因であるように感じます。
しかしそのような方でも良くなって欲しいので我々は努力を惜しみません。
テーマである、「サプリメントは必要か？」の答えですが、基本的には必要ありません。
基本的な食事を取っていれば問題ないのです。（基本的な食事を取ることが難しい時代になっています。）
それでも問題があるようなら消化吸収の問題になりますので当院では治療により改善していきます。
本来消化されるはずの栄養が流れてしまっているので、脾胃の（胃腸）調子をあげることで解決します。
現在は基本的な栄養指導もしますが、中医学の考えを取り入れたことにより摂取した栄養が効率よく利用できる治療を目標にしています。
それにより患者様の負担が減り以前よりも緩い栄養指導になりました。
現代人はサプリメントで何を取るべきかというより、基本的な食事と身体に悪いものを食べない努力をするべきと私は考えています。
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