四十肩・五十肩の原因は? 中医学的考察
五十肩の原因は老化によるもの?
四十肩、五十肩ともに、原因の多くは加齢による性ホルモンの分泌が低下することがあげられます。(詳しくは分かっていない)
西洋医学的見地から診ますと、加齢による筋力の低下、また伴って水分が減少することにより関節への負担が大きくなり炎症を引き起こすことが考えられます。
また治療する中で腱板損傷や滑液包炎、石灰沈着腱板炎などの鑑別が大事になってきます。
では中医学では肩関節の疾患はどのように分類して治療していくのでしょうか?
中医学的考察
中医学において 五十肩は 「漏肩風」「凍結肩」といわれています。
漏は露出の意で、露出した肩が風や寒さ、湿度にさらされることで経絡の流れを阻害され、筋肉に凝滞を引き起こし肩部に症状をもたらします。
凍結肩ともいわれますが、これは血行が悪くなり肩が固まっている様を状態をさします。
五十肩は夜中に痛みで中々寝付けないという方がいらっしゃいますが、それは血行不良により冷えて痛みが出ていることが考えられます。
そのほかに、五十肩は気や血の虚損によって出現するものが多く、それぞれ肝と腎が深く関わってくると考えています。(肝腎の虚損)
筋は肝と、骨は腎との関係が深く、老化によりそれらが機能失調を起こし気血が凝滞し、肩の痛みと動作困難を引き起こしているのです。
肝は血を貯蔵し、必要に応じて四肢末端に血液を送り、それにより筋の緊張や拘縮を緩和させます。
腎はさらに推動作用により肝の働きを助けています。
肩関節が柔軟で若々しくあるにはこの二つの臓腑が正常に働く必要があるのです。
老化や筋系疾患は肝と腎が関わることが多いですね。
また肝と腎は同時に問題を起こすことが多く肝腎同源ともいわれます。
互いに協力し合い一方が不調になるともう一方にも影響を与えることになるのです。
治療においてはこの二つの臓腑に留意しながら進めていきます。
そのほかにも、心疾患からくるものや (高齢者では狭心症と肩の痛みを混同することもありますので注意が必要です)、お血によるもの(外傷)に分けて治療することがあります。
中医学的に診ましても一概にいえる疾患ではなく鑑別して治療する必要があります。(弁証論治)
患者さんの訴えとしましてもいつの間にか痛くなったという方もいれば、使い過ぎて痛みを訴える方もいらっしゃいます。
細かく症状をお聞きして治療に当たっていかなければなりません。
少々難しい話でしたので今日はこの辺で・・・
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